2012年5月13日日曜日

[ボラレポ]となりびとに参加して

昨年からずっと気になっていた「ルーテル支援センター・となりびと」へ、このGW(5╱3~5╱6)に神様から背中を押されるようにして参加することができました。

 主な作業は石巻十三浜の漁港でのわかめ封入作業でした。全国のわかめ復活サポーターが震災で流されてしまった養殖わかめを、もう一度復活させるために支援しました。今回は、地元の方々から全国のサポーターへのお礼の気持ちをこめたわかめの発送作業の手伝いでした。

 地元の方々の復興へ向けて立ち上がる姿、悲しみを乗り越えてみんなで力を合わせ助け合う絆を実感しました。スポーツ選手などが被災地に行って逆に元気をもらった、というのはこのことかと思いました。

 東松島、石巻、女川などの海岸沿いを現地スタッフの方々と一緒に廻り、津波の高さが場所によってずいぶんと異なっていたことを知りました。なだらかな海岸線より外海に面した入り江の方が津波の高さが数段高いということ。それも入り江の形状によって差があること。海岸沿いでもほとんど被害がなかった地域など、様々だったようです。

 このような状況で、地震直後に津波警報は一律的な津波予想高さを発信して、多くの方々が犠牲になったという話をあらためて、地元の方々からお聞きしました。

 漁師は良い漁場の位置を把握するために、海から陸地の3点を見て特定するそうです。でも最近はGPSなどに頼ることが多くなったとのこと。あれだけの地震のあとにもっと大きな津波が来るのは感じていたのだが、勘が鈍くなってしまったものよ、と嘆いているようでした。

 ネット社会は何でも気軽に、大量の情報を簡単に得られるが、落とし穴があることに私たちは気づき始めています。地震予知や津波予想などは限界があるようです。それよりほんとうに大切なお告げをみんな渇望しているのではないかと感じます。これが宗教や占いなどがクローズアップされる一つの背景ではないかと感じます。

 ルーテル教会の4つの教団が一致して支援活動を今後2年間にわたって仙台の地で継続すること。派遣牧師はじめ数名の現地スタッフが日々地道な支援活動をしていることを今回知りました。東京に戻ってからも東北のことが今までよりずっと身近に感じるようになりました。これからは、ドロかき作業のような力仕事から、避難生活へのきめ細かな支援、被災者のニーズに対する行政や支援者との結び合わせなどが求められているようです。

 これからもルーテルとなりびとが、神様の御旨のうちに良い働きがなされますように心から祈ります。

ボランティア 菊池(都南教会)