2011年3月24日木曜日

海外からの手紙・オランダより

2011年3月16日
オランダプロテスタント教会(総幹事)より

 イエス・キリストにある兄弟姉妹のみなさん、
 オランダプロテスタント教会として私は日本の国と人々を襲った、予期できない災害により引き起こされた困惑と驚愕とを共にしたいと思います。
 私たち自身海に近い低地に住んでおり、大波が押し寄せてすべてのものを流し去り、破壊した映像に接して打ちのめされた思いです。
 私たちの国も1953年にこのような災害に襲われ、多くの命が奪われました。その世代の人々みなの記憶では、ほとんど60年も経つというのに、依然として「あの大災害」と呼ばれています。
 地震、津波そして被害を受けた原発からの放射線の脅威と、日本の国も人々も今闘っておられるわけですが、この闘いがいよいよ大きな規模のものであることが分かってきています。この災害の程度を私たちは想像もできないくらいです。
 私は愛する方々を失って、ほんの数日前にはありそうになかったことを悲しんでおられる方々に思いを馳せて、心よりのお慰めを願うものです。
 教会として私たちは世界教会協議会、ルーテル世界連盟、改革派世界連盟のつながりを通して結ばれています。距離と地図上では離れていますが、私たちの主、救い主イエス・キリストのひとつのからだの一員です。
 オランダからこの手紙によって私たちは、みなさんが直面しているチャレンジに立ち向かい、この暗黒の時にも福音の愛の証を示し、人々に慰めを伝えられるよう励ましたいと思います。
 私たちがこれまでなかったほどに命と社会の危険に直面するときにも、神ご自身がイエス・キリストの十字架において私たちの悲しみを共にし、担ってくださいます。私たちの闇も痛みもご存知で、私たちを見捨てるようなことはなさいません。
 私は各個教会とその会員に呼び掛けて、この四旬節の時にみなさんを祈りの内に覚え続けるよう訴えます。日本の兄弟姉妹のみなさんが、私たちの心の内に覚えられていること、また、神がみなさんがたに力と光を与えてくださるよう願っていることをお覚えください。
 聖書の最後の数頁にあることばが心に示されました。ヨハネ黙示録第21章に新しい天と新しい地の約束があります。「もはや海もなくなった」とあるのです。聖書のこの箇所がよりよく理解できるようになった思いがしています。
 クリスチャンとしてのご挨拶をもって、
 A.J.プレジアー
 オランダプロテスタント教会総幹事
(訳注:オランダでは大多数の改革派教会と少数のルーテル教会とが近年合同してオランダプロテスタント教会を組織している)