2011年6月5日日曜日

[ボラレポ]信仰の課題への答え

私は6月1日から4日、3泊4日「となりびと」に滞在し、東松島で一日、石巻で一日活動しました。
東松島では近くの線路からのものも多いのでしょうか、砂利に覆われた地面を整え、車を停められるようにする作業でした。

石巻では500㎡ほどでしょうか、大きな畑のがれきをひとまとめにし、へどろを土嚢につめるという作業でした。ボランティアセンターのある専修大学石巻キャンパスを出発してからバスで現地に向かう車窓から、粉々になった窓、子亀が親亀の上に乗るように車が重なる姿・・・。こんなところで生活が営めるのか?との思いもありました。

しかし現地で依頼主の女性が「また畑ができるように」と何度も口にするのを聞くにつれ、なんとかこの地で再び畑ができるようにしなくては、と思いが変わっていったように思います。

この心境の変化は私一人の心のなかのものではありません。私たちルーテル学院の学生5名と現地で初めて出会ったカトリック系の団体の皆様、他の宗教の皆様と道具を手にしたところ気持ちにまとまりが生まれ、各団体からリーダーを出し、リーダーの協議のもと作業手順の大幅な効率化が計られました。結束力、震災のなかでのうれしい産物です。

作業だけではありません、リーダーから「休憩」の声も聞こえ、休憩が終わるとスコップを持つ人、土嚢を広げる人、といった役割のなかで所属の団体の枠など関係なく各々が主体的に力を発揮していることが感じられました。

4時間弱の活動で結局150個ほどの土嚢を運び出したのでしょうか。
とても畑全体には手を伸ばすことはできませんでしたが、作業を終えた地面が普通の地面の色をしている・・・瓦礫がなく、ヘドロもない、このことが無性にうれしく感じられました。

これからも地道な活動だと思います。長い年月をかけて築かれたものが崩れたのですから。。。しかしこれほどの被害、試練の先に必ずや明るい未来が見えることを常に信じていたいものです。

となりびとでの活動は今後の私の生活、姿勢に大きなよい影響を与えました。
主に怒りをぶつけたいところだった私が現実を目の当たりにして、私にできることは、と奉仕を志す姿勢。4日間、いつもの学校生活では何をしても得られないものを得てきました。
未熟な者を受け入れてくださった皆様に感謝です。そして活動を共にしてくれた皆様、ありがとうございました。そう、こうして「感謝する」ことがよくわかるようになってきたと、これは震災が私が持ち続けていた信仰への課題の答えではないか、と漠然と考えています。
「となりびと」でまたお会いしましょう☆

ボランティア 町野志保