2011年7月14日木曜日

[ボラレポ]一人でも多くの人の祈りが必要

7月10日(日)から2泊3日で、石巻と宮戸島でのボランティアに参加し、次の活動をさせていただきました。
・震災後に使われなくなっていた公民館の清掃
・漁港で被災した海苔工場の障子張替え
・「すみちゃんの家」というグループホームの花壇の修繕
このボランティアを行うことができたのは、常日頃から現地で活動してくださっているスタッフの皆様のおかげでした。本当にありがとうございます。

活動の合間には、現地の方からビワをいただいたり、バーベキューを開いてもらったりと、暖かく迎えていただきました。常駐スタッフのお一人が「被災者がボランティアを受け入れてくれない限り、我々ボランティアは何もできない」とおっしゃっていましたが、本当に自分の力や思い入れだけでは何もできないなぁと感じました。

作業の合間には、津波によって全壊した地域を見せていただきました。海岸にある民宿街で、海を見れば松島の絶景が広がっているのに、陸に見ると重機が破壊された家を解体しており、何だか淋しい気持ちになりました。津波によって林の木々が折られているのを見ると、いかにすさまじい威力だったのかが伝わってきました。

これまでテレビや新聞で被災地を見てきましたが、実際に足を運ぶことで、全てを失ってしまった人たちがいるという実感が湧きました。立ち退き地区となった地域にお墓が取り残されていたり、瓦礫の上にぬいぐるみが落ちていたりするのを見ると、この地区の文化が破壊されてしまったような気がしました。被災者の立場であれば無力感で何もできなくなってしまうだろうと思い、改めて、外部からのボランティアの重要性がわかりました。

ただし、物資やお金を投入すれば良いという問題ではありません。震災後に人々が冷静になるにつれ、支援の順番などに対して不公平感を持つという問題が出てきかねません。精神的なケアが必要になってくるため、これまで以上に配慮のこもった支援、特に人手の支援が必要になります。そのためには、現地を見てくることが重要です。

「私は力もないし、ボランティアなんかできない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、現地に行って知ろうとすることだけでも、被災者の方の心の励みになります。ぜひ一人でも多くの方に、現地へ行かれることをお勧めします。

もし現地に行くことが難しくても、どうかお祈りください。この震災は、人の手に余ります。一人でも多くの人の祈りが必要です。

 ボランティア 秋久(大森教会)