2011年9月29日木曜日

[ボラレポ]お話を伺うこと

台風が過ぎ去った後の秋晴れの2日間、主人と「となりびと」に参加させて頂きました。 
今回で主人は3回目、私は4回目でした。
私達の姪や甥と参加させて頂いた事もあります。

私は、宮城県の登米(とめ)の出身です。「となりびと」のお蔭で、故郷のためにボランティアが出来て感謝しています。
これまで、仙台市若林地区、多賀城、女川、石巻などの被災地を歩かせて頂きましたが、今回は、気仙沼で一日を過ごすことができました。

天ケ沢の仮設住宅の地域の方々との交流の為に行われた、おぢゃっこ会(お茶会)で被災されたおばあさん達とお話しができました。(地元の言葉がわかるので通訳なしで)

いろいろなお話を伺いました。3月11日は寒かったので、学校の先生がゴミ袋を集めて、防寒着として、子供たちにゴミ袋を着せていた事。避難所での生活の中で、お母さん達が食事作り、子供達が茶碗を洗う分担作業をしていたそうで、避難所から出て家に戻ってからも、震災前は茶碗を洗ったことがなかった孫が茶碗を洗っている様子。また、地元の高校が使えなくなったので、隣接する三校に分散してバスで通っている話。小学校の校庭に仮設住宅が建ったので、運動会が狭い体育館で行われた話。

さらに、全国から来た自衛隊の方々に助けて頂いて、有り難かったと言う感謝の言葉。寄付金を求められる事に対して、以前と違って快く寄付したいと思うようになった心の変化なども語って下さいました。何回もおばあちゃん達から感謝の言葉を聞くたびに、目頭が熱くなって、じわっと涙が出てきてしまいました。また、私の涙を見てか、おばあさんも涙ぐんでおられました。この温かい気持ちは、多くの方々の支援の賜物です。

空の下での清掃作業は、もちろん重要な事ですが、今回のようにお話を聞かせて頂く事も、良いことだなと思うようになりました。

またおばあさんの話に戻りますが、おばあさん達が、お会いする機会がないのでお礼が言えないけど、とても感謝している方々がいらっしゃるそうです。それは、その地区の「やまのて」という所に住んでいらっしゃる方々です。その方々から3月12日午前2時に、手作りのおにぎりを一人一個ずつ配って頂いたそうです。私は、いつかおばあちゃん達と「やまのて」の方々が、一緒におじゃっこ飲みができる日がくればいいなと思っています。

毎回、となりびとスタッフの方々には、大変お世話になり深く感謝しています。

現地のスタッフの方々は、これから東北の冬を過ごされますが、風邪などを引かないように、また事故のないようにと、お祈りしております。

ボランティア 佐々木裕子(東京教会)