2011年5月20日金曜日

小勝牧師よりボランティアの皆さんへ

5/2(月)~5/13(金)ルーテルとなりびと支援センターに派遣されました。
初めの頃、ごみ出しの日、ごみの分別ができていなくて前の人たちをだらしないなぁーと思っていましたが、帰る頃になると自分自身も分別できない状態でした。新しく来たボランティアさんから指摘を受けて気づきました。記憶力や判断力が著しく低下しています。

一週間を過ぎて、すでにバーンアウトの兆候が現れていました。後半、親しい友人がボランティアとして加わりました。普段なら聞き流せることも、過度に攻め立てられているように聞こえます。10日間は異様な興奮状態に包まれ、多動な活動、睡眠不足、ストレス症候群にかかる条件がそろってしまいました。

帰って一日目、被災地の情景が浮かび、涙が出てきます。ぼーとしたり、仕事に集中できず思うようにはかどりません。思考が悲しい出来事に囚われてしまう。これはごく自然の症状だそうです。
私はバーンアウトしていますと周囲に伝え、牧師仲間や恩師、親しい友人や教会の兄弟姉妹に話を聞いてもらいました。たっぷり睡眠時間をとって、岩盤浴でリラックス、プールで泳ぎました。体を動かすことで情緒が安定し、思考が戻ってきました。石巻でお会いした人々は、これ以上のストレスを抱えています。それを思うと、今でも涙が出てきます。

これからボランティアへ出かける方は、そのようなストレス症状があることを知って活動に携わってください。

すべては赦しの中に置かれている出来事です。神さまが心の思いと働きとを豊かに祝福してくださいますように。

宇部・厚狭・下関教会牧師 小勝奈保子