2011年7月11日月曜日

[ボラレポ]被災された方々が元気になっていくというのは

  
 3月11日以降、被災地に思いを寄せながらも、祈ることしかできない毎日でした。立野牧師をはじめ、多くの兄弟姉妹が被災地の方々に寄り添い、地道に活動を進めておられる姿の中に、確かな神さまの業を見ていました。「私にできることがあれば神様が備えてください。」と祈っていました。

「キッチンボランティアに参加しない?」と声をかけられたのはそんな時でした。食べるのは好きでも作ることにはやや不安があったのですが、料理上手の木村姉の誘いなので決心できました。神さまが整えてくださったと感じました。6月1日〜11日の日程です。(但し1日と11日は移動日)

キッチンの仕事は楽しいものでした。2人で献立を考え、予算内で工夫して作り、皆さんに「おいしい」と言って食べて頂くことは、本当にうれしいことでした。少しずつ段取りも良くなって、手の込んだものも作ることができました。

ただ、昼間は時間があるので、他の方々と一緒に出かけ、少し早めに帰って夕食の支度をするというパターンでした。そんな中で、石巻、牡鹿の鮎川、東松島等に出かけました。

石巻で、障がいのある娘さん(30代)とそのお母さん(60代)の銀行回りと買い物のお手伝いをさせて頂きました。娘さんの後見人になられるはずだったご長男がまだ行方不明とのことでした。
 その日のお二人の昼食はご飯とカップラーメンとソーセージでした。私たちはキッチンボランティアで毎日おいしい食事を作り、いただいています。胸が詰まりました。

 お母さんはとても気丈に見えましたが、「本当は3日間くらい、誰もいないところで一人で泣きたい。」とポロリとこぼされました。しかし、その後には、「私たちは皆さんにしてもらうことばっかり。昨日、母親が我が子を手にかけたニュースがあった。こんな大変な思いをしているようなお母さんの手助けなら私にもできると思う。私にできることは何かしてあげたい。」と力強く言われました。ハッとしました。

 被災された方々が元気になっていくというのは、こういうことなんだと気づかされました。思いっきり泣き嘆き悲しむこと、そして人の役に立つ働きをすること。このお母さんに教えられました。

まだ、泣くことさえままならない被災地の方々が多いと感じます。神さまの御手が、聖霊の働きが、被災された方々に一人残らず届きますように。被災地の中で働く全ての方に届きますように。

ボランティア 佐伯(シオン教会徳山チャペル)