2011年9月20日火曜日

[ボラレポ]地道が近道


9月16日、17日に双子の弟とともに参加いたしました。ボランティアに参加したいと考えているうちに、気が付いたら大学の始業日が目前に迫っており、あわてて参加を申し込み、受け入れてもらいました。活動をしつつ考えたことを書きました。

仙台教会に到着したのが16日(金)24時。17日(土)7時に教会を出発し、車で1時間ほどのところにある仮設住宅で物資の支援を行った後、再び車で1時間移動し、午後は石巻で瓦礫の撤去作業を行いました。

仮設住宅は東松島のひびき工業団地という場所にあり、連なる仮設住宅の一つをお借りして古着とサッカーボールを配りました。とくにサッカーボールの支給は、「子供たちの遊ぶ道具が何もない。ストレスが溜まっているから本当に助かる」と喜ばれました。かつて仮設住宅の一つを開放してそこに子供たちを集め、遊ばせたことがあるそうですが、「その時の子供たちのはしゃぎようはほんとにすごかった」とのことです。そこに住む方にお呼ばれしてお茶をいただきつつ、生活状況をうかがったのですが、「お隣に気を使わなければいけない。家が熱を遮断せず通してしまう」とのこと、仮設住宅での避難生活の厳しさを感じました。


午後は石巻へ移動したのですが、道中で建物の鉄骨等の山、廃車となった車の山、今にも崩れそうな家々を目にするにつけ、まさに百聞は一見にしかず、被害の大きさを思い知らされました。

石巻では個人宅の瓦礫を撤去しました。瓦礫の撤去と言っても、ガラスの破片を拾うという地道な作業です。トラックで物資を運び入れる際にガラスの破片がタイヤをパンクさせてしまうとのことでした。そこのお宅は、数年前に建てたお家は無事だったものの、前のお家は全壊し、お仕事だったわかめの養殖ももはやできない状況でした。新居が無事だったために政府から義援金を一切もらえず、ご主人が現在、土木関係のお仕事をなさり、何とか食いつないでいるという窮状をうかがいました。

今回活動して、テレビでみるのとは違い、現場の救援活動はとても地道なものだと知りました。しかし、この地道な作業こそが、「東北の復興」への一番の近道なのかもしれないと思います。逆に、だからこそ、私たち一人ひとりができることは沢山あるようにも思います。また、被災された方の「今だからこそできること、今でしかできないことがある」という前向きなお言葉には、救援する側の私たちが逆に勇気づけられた気がしました。

今回参加させていただくに当たり、様々なご配慮をしてくださった安井牧師はじめ、学生の私に仕事を与えてくださった現地スタッフの方々、本当にありがとうございました。

青野太一(本郷教会)