2025年1月16日木曜日

「となりびと」支援者訪問。20241118・19

 明日で阪神淡路大震災から30年とります。当時、私は名古屋YMCAスタッフとして西宮YMCAでの支援活動に派遣され、全国からの支援物資の配布等を担当しました。また、焼け野原となった長田地区の光景は今でも忘れることはできません。

この阪神淡路大震災支援活動の年が後に「ボランティア元年」と呼ばれ、その後の東日本大震災のボランティア活動等に繋がっています。

その東日本大震災ルーテル教会救援「となりびと」の支援者の方々のところを1年ぶりに昨年の11月18日・19日に以下の通り訪問してて来ました。

また、今年も、被災者の方々からご覧の海産物が届きました。







牡蠣養殖は今年も順調のようですが、わかめは荒天により、今年の収穫はほとんどなく、値段も高騰しているということでした。
被災された方々は今も皆さんのご支援を忘れてはいないようです。
また、一昨年の大川小学校のドキュメント映画https://ikiru-okawafilm.com/に続き、新しいドキュメンタリー映画も制作されるようです。
山形国際ドキュメンタリー映画祭311ドキュメンタリーフィルム・アーカイブ」も開設されています。

今から2年前の先のドキュメンタリー映画について私は東海教区三遠地区使信で以下のように紹介しました。

《三遠地区使信1250               12                2023.3.12

昨日は、東日本大震災発生日です。震災の発生した2011年はうさぎ年、そして、今年、2023年もうさぎ年、つまり、今年は12回目の震災記念日となります。また、トルコ・シリア大地震では東日本大震災の2倍以上の5万人以上の方々が天に召されています。それぞれの被災地の方々を覚えて祈りたいと思います。

さて、私は、先月、3年ぶりに主日のお休みをいただき東京に出かけました。そして、今年18日の使信に記した神学生時代にお世話になった保谷教会の礼拝に20年ぶりに出席しました。今年はみのり教会が宣教70周年、岡崎教会が献堂70周年を迎えますが、保谷教会も今年の5月に70周年を迎えます。このような導きから、保谷教会の礼拝に出席することにしました。その礼拝の帰り道、東京滞在中にネットの新聞記事で見つけた、ドキュメント映画「『生きる』大川小学校 津波裁判を闘った人たち」*を鑑賞する機会を得ました。

石巻市立大川小学校は、東日本大震災後の津波により児童108名中74名(うち4人行方不明)・教員10名が天に召された学校で、海からは3.7km内陸に位置しており、津波は到達しないと思われていました。しかし、未曽有の地震による大津波は川を遡上し、学校を襲いました。その後、地震後大津波警報が発令され、町が避難を呼びかける中、50分間校庭にとどまり続けたこと、二次避難先が想定されておらずその場で議論を行ったこと、結果的に高い裏山ではなく「橋のたもとの小高い場所」への避難を決めたことなど、事前事後の不適切な対応を含め、多数の問題が明らかになり、子どもたちを失った保護者が、真実を明らかにするために最終的に裁判を起こしました。映画『生きる』は、その裁判までに至る経過と裁判中ののべ10年にわたる映像をまとめたドキュメンタリー映画です。

ルーテル「となりびと」では、この大川小学校のある地域の支援活動も行っていましたので、私は何度となくこの大川小学校を訪問しましたが、今回の映画を通して、知らなかった事実と疑問への回答を12年ぶりに得ることができました。

上映後、監督とプロデューサーによるトークショーが行われ、その中で、子連れで映画を鑑賞した一人の教員の方が映画についての感想をお話しされました。その方は、子どもを持つ親として、子どもを亡くした方の気持ちが痛いほど分かるとお話しされ後、感情が抑えられない様子で、次のように語られました。「でも、現場の先生方は本当に、本当に、毎日一生懸命働かれています・・・」

この大川小学校でも10名の教員の方が天に召されています。その方は、その10名の先生方も一生懸命、子どもたちの命を守ろうとされていのではないかと、訴えられていたように私には感じられました。

現在、大川小学校は震災遺構として整備され、一般公開されています。その目的は「犠牲者の慰霊・追悼の場とするとともに、震災被害の事実や、学校における事前防災と避難の重要性を伝えていくこと」と石巻震災遺構公式ホームページでは紹介されています。

*HP: https://ikiru-okawa                   みのり・岡崎 野口勝彦


被災地は年々復興が進んでいます。皆さんも一度、復興しつつある被災地を訪問してみてください。
昨年は元旦に能登半島地震があり、南海トラフ地震臨時情報も発表されました。私達もいつ被災者になるかもしれませんので日頃の準備は欠かせません。
明日迎える阪神淡路大震災30年を覚え、南海トラフ地震の準備をできればと思います
元派遣牧師 野口 勝彦